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網膜中心動脈閉塞症の新たな治療薬開発へ

2025.11.04 Tue

~医師主導治験でカルパイン阻害薬SJP-0008の安全性と有効性を確認~

網膜中心動脈閉塞症(注1)は突然発症し、重篤な視力低下を来たし、有効な治療法がありません。

東北大学大学院医学系研究科眼科学分野の中澤 徹(なかざわ とおる)教授、津田 聡(つだ さとる)准教授、橋本 和軌(はしもと かずき)助教らの研究グループは、医師主導治験(第Ⅱ相試験)を実施し、カルパイン(注2)阻害薬SJP-0008(注3)の安全性と有効性を評価しました。その結果、SJP-0008の内服によって、視力が改善することが示唆されました。

現在、網膜中心動脈閉塞症に対する SJP-0008 の有効性と安全性を検証する第Ⅲ相試験が実施されています。
本研究成果は、2025年10月9日付でOphthalmology Science誌に掲載されました。

以下、研究主任 津田聡准教授よりコメント

緊急対応が必要な希少疾患でありながら、多くのご施設・先生方から患者様をご紹介いただき、治験を実施することができました。このような形で報告出来たことは嬉しく思います。誠にありがとうございました。

【用語解説】
注1. 網膜中心動脈閉塞症:網膜中心動脈が閉塞によって発症する。突然の視力低下を来たす重篤な眼疾患。
注2. カルパイン:細胞内に存在するタンパク質分解酵素。様々な生体反応に関与している。細胞に障害が加わると過剰にカルパインが活性化し、細胞内のタンパク質を次々と分解し、組織を障害する。心筋梗塞・脳梗塞などの血流障害、アルツハイマー病・パーキンソン病などの神経変性疾患などとも関連性がある。
注3. SJP-0008:千寿製薬が開発するカルパイン阻害薬。

詳細(プレスリリース本文)

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